真夏のショアジギングで釣りが渋いことがあります。なぜでしょう?
暑い日に海に出向いて釣りをしていると、沖で魚が跳ねているのに、全然魚が岸に寄ってこないことがあります。ルアーに触った感触や、周囲で釣った人がいればがんばれるのですが、反応がないと心が折れてしまいます。
真夏の釣りの対策を考えてみました。
夏枯れ
真夏に釣れない時期の事を夏枯れといいます。
夏枯れが起こる原因は、真夏になって海水温が上昇することです。魚にとって海水温の1度上昇が、人間にとっての気温10度上昇に匹敵するとも言われています。
そのため魚は、海水温の低い地域へ移動します。避暑地へ移動するのは、人間も魚も一緒ですね。
夏に魚を釣るには、
水域を変える
遠征に出て、釣るというのも一つの手です。
東北や北海道などの海水温が低い地域を探して行くのも良いでしょう。
また、岸から離れて船で沖へ出るとか、島に渡るなどを選択肢にいれても良いと思います。
カヤックやボートで少し沖に出るだけでも水深が深くなります。水深が深い場所は、気温の影響を受けにくいので水温が低くなっています。
ターゲットを変える
海水の温度は表面が一番高く、深くなるにつれて低くなります。深い海底では、気温の変化を受けにくくなります。
ルアーフィッシングにこだわるのであれば、海底付近に生息する魚を狙うのが、良いでしょう。
ヒラメ、マゴチなどのフラットフィッシュやキジハタなどのロックフィッシュが狙い目です。ヒラメ・マゴチは砂浜に生息しています。産卵の為に波打ち際で釣れることもあります。
ロックフィッシュは海底に岩やテトラポットがある場所に生息します。根掛りに注意して釣って見てください。
釣り方を変える
ルアーフィッシングではなく、エサを使う釣りが有効です。サビキや投げ釣りで豆アジやキスを狙うのも気分転換になって良いかもしれません。特にキスは真夏に産卵の為に砂浜の浜辺に集まります。数釣りが出来るターゲットです。
水温が下がるのを待つ
水温が下がるのを待てば、魚が岸に寄ってくるはずです。魚には、適水温といるものがあります。魚は、敵水温を求めて移動します。岸には、エサになる小魚が多い場所が多いので、水温が適水温になれば、岸に寄ってくるはずです。台風は海水をかき混ぜる効果がありますので、台風の跡は海水温が下がりやすくなっています。また、まとまった雨も海水を冷ます効果があるので観察してみてください。
環境の変化について
近年、『サンマの漁獲量が減った』とか、『熱帯の魚が住むようになった』とか言ったニュースが流れる様になりました。2021年に気温の平年値が更新されました。平年値の更新は10年ごとに更新されます。
今回の更新で1991年から2020年の平均で平年値が表される様になり、前回から0.1℃から0.5℃ほど高くなっています。
海水の表面温度は気温ほど変動していませんが、日本近海の海水の表面温度は100年で1.16℃高くなっているようです。
温暖化の影響でしょうか、魚の住む地域も移動していくのも分かるような気がします。
まとめ
地球温暖化を止めることは、簡単には、できませんが、気候の変動を観察し、魚の習性を知ることで、魚が釣れる時期や場所に見当をつける事は出来ます。この時期、『ここに魚が居るはずだ』、とか『水温が下がったからそろそろ釣れるはずだ』とか推理しながら釣りをするのも釣りの醍醐味です。私の推理はよく外れますが・・・
海は、環境の変動が分かり易い場所の一つです。環境問題を考えながら、釣りをしてみましょう。
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