海には常に、風と波があります。強い風や大きな波では、釣りになりません。自然の力にはかないませんが、風や波の性質を知ると対策が打てるものです。逆らうのでは無く利用していきましょう。
風について
風は気圧の差によって発生します。天気図からおおよその風の方向や強さが想像出来ます。空気は、高気圧から低気圧に向けて流れます。等圧線の幅が狭いところでは、強い風が吹きます。
高気圧の中心からは外側に向けて時計回りに風が吹きます。また、低気圧の中心に向かって反時計回りに風は吹いています。
これで、大雑把な風の流れが想像出来ます。
風は障害物に当たるとそれに沿って流れる性質があるので、山や谷があると、予想した通りには流れません。初めて行く場所では、予測が難しいですが、何回も通う場所では、データーをとっておくと良いでしょう。
例えば、『この場所では、西からの風は山に遮られて弱くなる。』とか、『東からの風は谷に沿って流れるので予報よりも強くなる。』といった感じです。
波について
波は、風によって引き起こされます。風の力を水中に貯めているイメージです。風が強いと、大きな波になります。そして、風が止んでもしばらくは、波が続きます。
なので、風の向きと波の向きが一致しないことが、あるのは時差みたいなものです。岸や砂浜では、海底の地形が影響します。海底が駆け上がっているところでは、波が急に高くなります。
月の重力や、気圧によって、水面の変化が起こり、波の一種の『うねり』が発生します。
波も自然の力を感じられるものの一つです。
波が魚に与える影響について
波が大きくなると白波が立ちます。白波は、空気を水中に導き、水中の酸素濃度を上昇させてくれます。酸素が行き渡った海では、水中の生物の活性が上がる傾向があります。
また、海面が波で荒れると沿岸の人影や上空の鳥の姿が見えにくくなる為、魚の警戒心が薄くなります。多少の波は、釣果を上げることができます。
風や波が釣りに与える影響
キャストが伴う釣りでは、向かい風や横風は敵です。飛距離が伸びず、コントロールが難しくなります。横風では、ラインがふくらむ為、隣の人のラインとクロスしたりする原因になります。
しかし、追い風では、飛距離を稼ぐ絶好の機会になります。
向かい風、横風では、ライナーのような低い軌道でキャストし、追い風では、少し高い軌道で、風に乗せるイメージのキャストが良いでしょう。
ルアーフィッシングでは、風でラインが暴れるので、細かい操作が難しくなりがちです。
早巻きなどの影響の少ない操作で行うのが良いと思います。エギングでは、当たりを取るのが一層難しくなります。水中に竿先を付けて風の影響を無くす方法もあります。
波が大きい場所では、浮き釣り、フカセ釣り、サビキ釣りが難しくなります。対象の魚も底に沈んだり、場所を移動しています。漁港の湾の中などに場所を移して釣る方が、釣果も上がります。
サーフでは、急に波が大きくなる場所を見つけることで、海底の駆け上がりを見つけることができます。駆け上がりに魚が集まることが多いのでその場所を重点的に攻めることは、釣果アップにつながります。
まとめ
風も波も自然の一部です。自然に逆らうのではなく、場所を考える工夫をしましょう。風向きや波の向き強さについては、ネットやアプリで調べることが出来ます。風向きによって、風が弱くなる場所をさがして動くことや、波が入りにくい場所を調べて動くことも、釣りの醍醐味です。
小魚は、波が強い場所から漁港の湾内などの波の少ない場所に移動します。釣りにくい場所で無理することは、無いのです。
強い風や大きな波にさらされて沿岸に立つのは、危険です。天気の悪いときには、テトラなどの足場が悪い所や波をかぶる場所は、避けましょう。
あくまで、レジャーです。安全に遊びましょう。
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