今回の修理は、先日のキス釣りで折ってしまったちょい投げ用の振り出し竿です。今回折れた箇所は1番目の根本部分でした。以前のブログで紹介した修理は一番目のガイド付近で折れた場合の修理でしたので、今回はその方法がつかえません。ということで、今回は振り出しロッドの根本の修理です。
振り出しロッドとは、
まず、振り出しロッドの仕組みについてですが、中空のロッドの中に一回り細いロッドが入っています。それぞれのロッドは先端が細くなっており、根本が太い形状です。
中に入っているロッドの根本(外径)より外のロッドの先端(内径)が狭い為、抜け落ちることなく固定できる仕組みになっています。ロッドエンドを外すとロッドが抜ける仕組みです。ガイドを外さないといけませんが。
今回の破損個所について
写真のように一番細いロッドの根本で折れてしまいました。トップガイド付近ならば、以前のようにトップガイド付近だけの処理ですんだのですが、・・・
ということで、今回は根本を太くして対処することにします。
まずは、材料あつめから
今回の修理で使用するのは、こちら!
まずは、カーボンロービング。カーボンの繊維でできたリボン状のものです。
続いて、エポキシ樹脂(コーティング用)です。カーボンロービングをロッドに固定・接着するのに使用します。
あとは、エポキシ用の薄め液やトップガイドを接着するのに使用するホットグルー、ホットグルーを温める為にライター、エポキシを塗るための筆、とカーボンを成形するために、紙やすりといったところでしょうか。
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それでは、作業開始
- 1.トップガイドを外します。
ロッドを組むまで、在ってもいいのですが、ガイドが無い方がいろいろと作業しやすいので・・・
ライターでガイドを熱してペンチで引っ張ります。ロッド自体は、カーボンなので火を当てると燃えてしまいますので注意です。
- 2.根本の計測、接着部分の塗料剥離です。
折れた根本を計測して、最終でどれだけの外径にするかを決めておきます。折れた部分は今回はつなぎませんので、計測したら用済みです。外径は4mmでした。太くする部分も計測していくら太くしなければいけないかを見ておきます。こちらの外径は役3mmです。1mm以上太くする必要があります。
カーボンを巻く部分の塗料を紙やすりで取っておきます。
- 3.カーボンロービングを巻いて、エポキシで接着
いよいよ、カーボンロービングとエポキシ樹脂の出番です。カーボンロービングをロッドに巻き付けます。糸のようにいかないのでエポキシ樹脂を塗布しながらの作業となりました。
まず、エポキシ樹脂と硬化剤を1:1の割合で紙コップに入れて割りばしで攪拌します。今回は1ccずつで実施しました。混ざり方が悪いと効果不良を起こすのでしっかりと時間をかけて丁寧に攪拌します。2分程度攪拌してエポキシの薄め液を数滴入れてまた、攪拌しました。予定の太さよりも大きくなるようにカーボンロービングを巻きながらエポキシで固定しました。
- 4.エポキシ樹脂の硬化後、紙やすりで成形
エポキシ樹脂の硬化に8から10時間置きました。硬化した状態では、カーボンがボコボコなので紙やすりを使用して形を整えていきます。なめらかな形にしておかないとがたつきが出てきますし、そもそもこの太さでは、ロッドの中に納まりません。根本で外径4mm、カーボンの巻始めは段差がなくなるように研磨しました。ロッドに装着してみて具合を確かめます。
- 5.ロッドにセットしてガイド装着
先端ロッドをセットして3番ガイド2番ガイドを装着します。
最後にトップガイドを装着です。トップガイドはホットグルーで接着して取れないようにしておきました。ロッドエンドを締めて、これで完了です。
まとめ
今回は、振り出し竿を修理してみました。
カーボンロービングやエポキシ樹脂、エポキシの薄め液などを購入していくと、このロッドが買い替えできた気がしてきますが、今後に備えてやってみました。
ロッドの長さが若干短くなったのでバランスがかわってしまったと思いますが、バランスを気にするようなロッドではないので十分です。
まぁ、ホントは、抜け防止にテープを巻いておいても何とか使用できるのですが、・・・(-_-;)
実は、昔使っていたシーバスロッドの修理の前哨戦です。これで、シーバスロッドが復活できると面白くなりそうなのですが、どう直すか思案中です。
では、また\(^o^)/
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